紅蘭亭

 熊本に来て、念願の熊本ラーメンを頂きました。それはそれは美味しい事。しかし熊本に来て初めて知ったのですが、ラーメン以外にも、有名なご当地麺がこの地にあるということで。その名も「太平燕」。たいぺいえんと読みます。すごく簡単に言うと、チャンポンだけれども、麺が春雨になってる代物。wikipedia先生によりますと、元々は中国福建省の郷土料理だったのが、明治時代に架橋によって日本に伝えられ、マイナーチェンジを施され今日は熊本名物となった次第。その語源の由来は、アヒルの卵の発音が福州語の発音が圧乱(戦争を鎮める)と同じであることから、しゃれ言葉で圧乱と同じ意味の太平と呼ばれることになったそうです。また燕というのは、豚肉を叩き潰して、サツマイモでんぷんと一緒に練り上げた歯ごたえ抜群のワンタンの意味。日本では入手が難しいアヒルの卵の代わりに鶏卵が用いられ、ワンタンの代わりに春雨を使用したと言われております。春雨を用いることで、スープ料理から麺料理に生まれ変わりました。

 

 さて、どちらで頂くのが良いでしょうか。やはり評判が高く、元祖と言われる「紅蘭亭」さんが良さそうです。熊本市の繁華街「下通りアーケード街」に紅蘭亭はお店を構えています。高級な店構えであります。11時半の開店とほぼ同時に入店。張り紙がしてあり、担々麺は1階です。太平燕は2階です。とのこと。もちろん太平燕を頂きたいので、2階に上がりました。高級感あふれる店内。ダークなウッディ調のテーブルが素敵です。通りに面している壁は、一面ガラス張りになっており、光が差し込み、なんとも居心地の良い空間となっています。オーダーを取りにきてくれた店員さんは、スリットが長めのチャイナ服を着ており接客も丁寧です。季節の太平燕もありましたが、ノーマルバージョンを注文します。

 

 すぐにお茶が提供されます。急須つきなのがなんとも嬉しい限りです。

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 そしてお待ちかねのこれ!「太平燕」です。見た目は、野菜たっぷりのタンメンかちゃんぽんといった趣き。スープは、塩味で。あっさりとしているのですが、非常に滋味深い味わいとなっています。かつ、ほのかな甘みがあり、やさしい味わいなのです。ベースは鶏ガラや豚骨なのでしょうが、干し椎茸や干し海老の出汁も効かせており、あっさりながらいろんな味を感じさせられるスープです。具は、キャベツ、タマネギ、海老、イカ、豚肉、揚卵、キクラゲなど。キャベツが絶妙のいため加減で、しゃきしゃきとした食感がとても良いです。

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 この料理の主役の春雨です。歯ごたえがしっかりあるので、物足りない気持ちになりません。よく家の鍋に入っている春雨とは何かが違います。緑豆100パーセントであるということらしいです。つるつるといけるのですが、とっても低カロリー。もちろん小麦麺だったら、それはそれでとっても美味しいかと思います。しかし春雨でここまでの満足感を得られるなんて、お見それいたしました。揚卵もよいアクセントになっています。

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  こんなに美味しいのにヘルシーで低カロリー。野菜も沢山とれて、大満足なのでした。食した後、店を後にするころには待ちもできていました。平日昼間でも結構ランチ時は混み合うようです。観光客にも地元の人にも利用されているお店のようでした。なんといっても、高級感がある店内ながら太平燕780円でございます。とてもお得な気分になりまして、午後の熊本城観光へ向かいました。